私もその一人になりますが、口唇ヘルペスや性器ヘルペスの再発に悩まされている方は
潜在的にかなりの数にのぼると思います。
原因となる単純ヘルペスウイルスは日本人の7割以上が感染していて
残念な事に、現代の医学をもってしても完全に取り除くことは難しく
神経節に潜伏感染したウイルスと嫌でも付き合い続けないといけません。
非常にマイルドな不治の病といった感じで、少し悲しい気持ちになりますが
ウイルスを消し去る事は出来なくても、症状を抑えることは可能です
既に多くの方が効果を実感し、ヘルペスの再発予防に活用されているのが
今回紹介する必須アミノ酸の『リジン』です。
リジンは英語読みでリシンとも呼ばれ、濁点が付きませんが両者は全く同じ物です
また、リジンにはD-リジンとL‐リジンの2種類があり
市販の多くのサプリメントには栄養的に役立つ「L-リジン」の方が使われています。
『リジン』とヘルペスの関連性
必須アミノ酸であるリジンは体内のタンパク質の組み立てに欠かせない存在です
カルシウムやタンパク質の吸収、ブドウ糖の代謝など
私たちの体内で様々な働きを担っていますが
免疫力を高めることにも貢献していて
ウイルスや細菌に対する抗体を作る役割も果たしています。
ご存知の通り、患部に水疱を伴う口唇ヘルペスや性器ヘルペスは
抵抗力や免疫力の低下が引き金になって発症します
一定量のリジンを摂ることで、免疫力の強化や維持に繋がり
これらの発症を防いでくれると言う訳ですね。
因みにリジンの成人一日当たりの推奨摂取量は2100㎎といわれています
普段の食べ物から、どのくらい摂取できるのかが気になりますが
リジンは植物性のタンパク質には殆ど含まれていないので
ベジタリアンやヴィーガンの方に限らず
高齢で野菜中心の食生活になった方も不足しがちになります。
また、今回の記事では深く掘り下げませんが
リジンとアルギニンの体内バランスもヘルペスに影響を与えており
疲労回復に効果があるアルギニンの過剰摂取は
単純ヘルペスウイルスを活性化する危険性があります。
アルギニンの過剰摂取を避けたほうが良いのは確かですが
面倒な事に、疲労もまた口唇ヘルペスや性器ヘルペスの引き金になります
アルギニンを摂り過ぎても、摂らなさ過ぎても駄目という
非常にややこしい関連性があるのですが
アルギニンは摂っても良いけど、それ以上にリジンも摂りましょう
と言うのが模範解答になるでしょうか。
リジンを多く含む食品は?
前述の通り、野菜中心の食生活を送っているとリジンが不足してしまいます
リジンは植物性のタンパク質には少量しか含まれておらず
米や小麦、トウモロコシなど主食となる穀物も同様です。
必要量を摂取する為には動物性のタンパク質が有効で
チーズや牛乳などの乳製品、鶏肉や牛肉などの肉類
鯖(サバ)や鰆(サワラ)などの魚類に豊富に含まれています。
様々な理由から動物性の食品を摂取できない場合は
大豆や小豆などの豆類やそれを原料とする食品
蕎麦や小麦胚芽にリジンが多く含まれているので
代用として役立てることが出来ます。
小麦胚芽が良いなら玄米でも良いの?と思うでしょうが
玄米には白米と同程度しかリジンが含まれていません
日本人の食生活なら、大豆や大豆を原料とした食品からリジンを摂るのが
最も自然ですが、大豆製品の多くにはアルギニンも豊富に含まれていて
含有量が同程度なのが少し引っかかります。
リジンを多く含む食品にはアルギニンも多く含まれています
ですが、牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品は
総じてアルギニンの2倍のリジンが含まれていて
チーズの場合100gあたり、アルギニン1000mgに対して
2000㎎のリジンが含まれています。
リジンの含有量がアルギニンの含有量を上回る食品の大半が
乳製品・肉類・魚類などの動物性タンパク質です
何らかの事情でそれらを摂取できない方や
現在の食生活での不足分を補いたい場合は
リジン含有のサプリメントを活用するのが好ましいです。
リジン含有のサプリメント
リジンを摂ろうとするとアルギニンももれなく付いて来る
そんなジレンマを解決してくれるのが
リジンだけが含有されたサプリメントです。
大きく分けて国産製品と海外製品の2つがあり
コストパフォーマンスの良さから海外製のリジンサプリメントのほうが人気があります。
海外製はイマイチ信用できないと考える方も多いでしょうが
サプリメントに関しては海外のほうが先進的で
危険とまでは言いませんが、明確な安全基準が定まっていない
国産サプリの方が信頼性が低いのです。
製造技術や品質管理は確かに国産リジンサプリの方が優れていますが
リジンの含有量や価格面で劣り、国産リジン1ヶ月分の価格で
海外製なら6ヵ月分が買えてしまいます。
リジンサプリをヘルペスの予防目的で摂取する場合
一日の目安となる摂取量は1000㎎です
ですが、これは口唇ヘルペスや性器ヘルペスの症状が出ていない時で
患部がピリピリするなどの前兆がある場合は3回に分けて3000mg摂取し
既に症状が出ていても同様に3回に分けて3000㎎摂取します。
日常的な予防にはリジンを1000mgを摂取し
前兆を感じたときや、症状の緩和には3000㎎摂取するなど
状況に応じてお手軽に摂取量を調整できるのがサプリメントの強みですね
因みにリジンを過剰摂取しても目立った副作用はありませんが
摂取量は一日6000㎎未満が望ましいでしょう。
海外製のリジンサプリメントはこの辺りをしっかりと熟知しており
1錠にリジンが1000mg配合された製品が主流になっています
タブレットタイプ、カプセルタイプ、粉末タイプと種類も豊富ですが
価格が安く使い勝手の良いタブレットタイプがおすすめです。
タブレットタイプは粒が大きくNOWFOODS製では小指の先ほどの大きさがあります
勘違いしやすいのですが、このタブレットタイプは
錠剤の様にただ飲み込むのではなく、細かく噛み砕いてから水で摂取します
基本的に無味無臭ですが、噛み砕くと少しだけ塩分を感じるでしょうか
歯の弱い方は口内で噛み砕くのも難しいので
錠剤カッターを使って2~3分割してから飲み込みましょう
この方法は海外製品にありがちな錠剤内の異物や
不良粒を確認できる利点もあるので、覚えておいて損はありません。
効果を左右するリジンサプリメントの注意点
リジンサプリメントを毎日欠かさず摂っているのに
ヘルペスが予防に効果が無いという話を聞くことがあります。
確かに体質や食生活には個人差があるので効果が無いこともあるでしょう
私の場合はリジンサプリの服用で随分と口唇ヘルペスの発症は減りましたが
それでもゼロではありません。
ですが、単にリジンの摂取方法が間違っているケースも見受けられ
以下の用法を守っていない場合は効果が正しく発揮されなかったり
生活に支障をきたす事があります。
【1】抗生物質を服用している場合はリジン摂取まで2時間程度の時間を空ける
【2】睡眠直前に摂取すると寝つきが悪くなる場合がある
【3】必ず空腹時に摂取する
【4】アルギニンを過剰摂取しない
【5】ビタミンB群と一緒に摂取する
【6】最低でも1ヶ月は続けて摂取する
【1】と【2】はリジン使用上の注意といった感じですが
【3】~【6】はリジンの効果を左右します。
リジンを食事と一緒に摂取するとアルブミンという
タンパク質の合成に使われてしまい本来の効果が発揮されません
その為、食事時を避け空腹時にリジンサプリを摂取する必要があります。
アルギニンに関しては前項でも触れましたが
リジンを大幅に上回る量のアルギニン摂取は
単純ヘルペスウイルスを活性化させ、発症リクスを高めてしまいます。
意外に知られていないのが【5】の内容で
リジンを体内で代謝するにはビタミンB群
特にビタミンB6が必須です
リジンと疲労回復にも効果があるビタミン剤を併用すれば
ヘルペスの予防効果が一層高まります。
最後の【6】に関してですが
リジンなどのアミノ酸が人体で効率よく利用されるには
ある適度の時間が必要で個人差もあります
大半のサプリメントは最低でも1ヶ月分で販売されているので
すぐに摂取を止めてしまう方は少ないとは思いますが
ヘルペスの予防効果を確認する意味も込めて
自身の再発サイクルに見合った期間くらいは
続けてみてはいかがでしょう。
まとめ
リジンが口唇ヘルペスや性器ヘルペスの予防に効果的なのは間違いないのですが
アルギニンとの兼ね合いや必要とされる摂取量の面から
リジンを食品だけで賄うのは現実的ではありません。
ヘルペス予防が目的の場合、リジンサプリメントが欠かせず
私の場合は海外製のリジンサプリメントとビタミン剤を併用し
しっかりと用法を守ることで効果を実感しています。
海外製のリジンサプリメントにはビタミンBが配合されていないので
効果を十分に発揮させる為に別途ビタミン剤が必要になりますが
有名処ではチョコラBBあたりが鉄板です。
余談ですが、価格面で劣る国産リジンには
ビタミンB6が配合されている製品やヘルペス予防に特化した製品も存在しています
やっぱり国産品のほうが安心できるという方や
複数のサプリメントの服用が面倒に感じる方は
割高でも国産リジンを選んだほうが良いかも知れませんね。
参照元:よかった通販