間違うと悪化も…『口唇ヘルペス』と『口角炎』の違いとは?

間違えやすい口唇ヘルペスと口角炎
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ヘルペス

口の周辺や唇に出来る口唇ヘルペスは

適切な治療法を知らないと症状が長期化してしまいます。

私もそうでしたが、口唇ヘルペスと他の皮膚疾患を誤認している場合も多く

特に間違えやすいのが口角炎(こうかくえん)口唇炎(こうしんえん)です

口唇炎は乾燥による口周辺や唇のひび割れの事で

多くの方が経験していますし、リップクリームや普通の傷薬で対処できるのですが

口唇ヘルペスと口角炎は一筋縄ではいきません。

この両者は、それぞれほぼ専用の治療薬が必要で

セルフチェックで誤診してしまうと薬が全く効かず

下手をすると、完治まで半月近く付き合わされる破目になります。

初めて症状が出た場合は特に陥りやすい罠で

大半の方はなんとなく常備している傷薬を塗って対処し

後になってから、あれ?随分と治りが遅い…となり

ようやく、乾燥による口唇炎やただの吹き出物でない事に気付きます。

少しでも知識があれば、それだけ早く治す事ができますし

鏡の前でストレスを感じる期間もずっと短くなります

このブログの本筋であるヘルペスからは少し外れますが

よく似た症状の口唇ヘルペスと口角炎の違いについて触れてみます。

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口角炎の原因は?口唇ヘルペスとの違いを知ろう

カンジダは酵母と同じ真菌類

 

初見では間違えやすい口唇ヘルペスと口角炎

この両者の一番わかりやすい違いはその原因です。

口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルスと言うウイルスが原因で発症しますが

口角炎はカンジダと呼ばれる菌類が原因で発症します

口角炎はカンジダ口唇炎とも呼ばれますが

呼び名に『口唇』が含まれてしまうと

ますます口唇ヘルペスと間違えやすくなる気がしますね。

さて、口角炎の原因が菌類と聞いてギョッとするかもしれませんが

キノコやカビ、酵母に代表されるまさしくアレです

菌といっても細菌と区別する為にこれらは真菌類と呼ばれています。

この真菌類であるカンジダ菌は皮膚や消化管、女性の膣粘膜に常在し

誰もが普通に持っている、いわゆるヒトの常在菌です

普段は何ら身体に影響はありませんが

ビタミン不足などが原因で体の抵抗力や免疫力が低下すると

途端に増殖し始め、口角炎に代表される悪さを働きます。

口唇ヘルペスも同じような理由で発症しますから

ウイルスと真菌類、それぞれ原因は違えど

症状以外にも似ている点があるのが興味深いところですね。

まとめると、口唇ヘルペスの原因は単純ヘルペスウイルスで

口角炎の原因はカンジダ菌ということになりますが

どちらも発症の引き金になるのは、体の抵抗力や免疫力の低下です。

因みに口角炎は誰もが持つカンジダ菌が原因なのでうつりませんが

口唇ヘルペスはウイルスが原因なので他者に感染します

日本人の感染率は70%以上で大半は家族や恋人から

無自覚に感染してしまうのですが、同居していると防ぐのは至難の業です。

口角炎の症状と口唇ヘルペスとの見分け方

口唇ヘルペスと口角炎の出来る場所

 

口唇ヘルペスと口角炎は症状が似ているといっても

やはり細かな違いがあり、それが両者を見分ける糸口になります。

口角炎は唇の両端のどちらか、または両方に炎症ができ

亀裂や腫れといった症状が出ます

食事や会話など、日常生活で頻繁に使う部位なので

その度に結構な痛みがあり、割けた部分から出血し

かさぶたが出来たり剥がれたりを繰り返します。

痛みや治癒の遅さが非常に煩わしく、再発しやすいのも嫌な点です

再発しやすいのは口唇ヘルペスも同じですが

口唇ヘルペスとは出来る場所で見分ける事が出来ます

口唇ヘルペスは名称に反して患部を選びませんが

名称が示す通り、口角炎は唇の両端にしか出来ないのです。

ここで察しの良い方なら

じゃあ唇の端に口唇ヘルペスが出来た場合はどう見分けるの?

と思うでしょう

実は口唇ヘルペスと口角炎では傷の質も異なります

口角炎は亀裂や出血を伴いますが

口唇ヘルペスは小さな水疱が集中して出来た後

破れても少しだけ血がにじむ程度で痛みもそれほど強くありません

重症化しなければ皮膚の浅い部分で症状が終始する印象で

口唇ヘルペスは水疱が出来ると言う点が見分けるポイントになります。

両者を一度でも経験すると、容易に判断できるようになりますが

初めての発症で不安な方は病院で診察を受けた方が確実でしょうか。

口角炎と口唇ヘルペスの治療法の違い

口角炎の治療と予防に効く市販薬3種

 

さて、もっとも重要な治療法についてです

病院に行かず、セルフチェックして市販薬で治療する場合

ここで間違うと患部の治癒が遅れ、悪化・長期化してしまいます。

簡潔にまとめると

口角炎には抗真菌薬を使い

口唇ヘルペスには抗ウイルス薬を使います

逆になったり普通の外傷薬では効果は望めません

ウイルスが原因のインフルエンザに市販の風邪薬が効かなかったり

真菌類が原因の水虫に傷薬が効かないのと一緒ですね。

口角炎を治療するには

抗真菌薬の外用とビタミン剤・乳酸菌整腸剤の内服が有効で

市販薬でそれぞれ代表的な物を挙げると以下の様になります。

 

【抗真菌薬】

クロマイ-N軟膏 (第一三共ヘルスケア)

【ビタミン剤】

チョコラBBプラス (エーザイ)

【乳酸菌整腸剤】

新ビオフェルミンS (ビオフェルミン製薬)

 

ビタミン剤と乳酸菌整腸剤は予防にも効果があるので

再発を繰り返している方には有難い存在ですね

ビタミン剤はビタミンB2とB6が含まれていれば良いので

価格の安いジェネリックでも構いません。

因みに口角炎の他に水虫治療にも使われている抗真菌薬は

細菌に使用する抗菌薬とは全く別物なので間違えないように注意しましょう。

口唇ヘルペスの治療には抗ウイルス薬を使用しますが

市販薬の効果は余り高くはなく、適切な薬を使用しても

口唇ヘルペスの方が治療に時間がかかります

口角炎の治療と予防で挙げた3種類の市販薬のうち

ビタミン剤は口唇ヘルペスの予防にも効果があり

私も常飲していて、症状はかなり抑えられています。

個人的に気になるのが乳酸菌整腸剤で

最近はインフルエンザ絡みでよく話題に上ります

乳酸菌には免疫力を活性化する効果があり

ウイルス感染後の重症化も防いでくれるので

もしかすると、口唇ヘルペスの予防にも

効果を発揮してくれるかも知れませんね。

まとめ

口唇ヘルペスの原因は単純ヘルペスウイルスで

治療には抗ウイルス薬を使う。

口角炎の原因はカンジダ菌で

治療には抗真菌薬を使う。

両者とも体の抵抗力や免疫力の低下が誘因で発症し

予防にはビタミン剤と乳酸菌整腸剤が有効。

私は口唇ヘルペスと口角炎、どちらも経験したことがあり

痛みと不快感は口角炎、治りづらさは口唇ヘルペスといった印象です

真菌とウイルス、それぞれ原因は異なっていますが

単純ヘルペスウイルスの感染率と両者が発症する条件が同じことを考えると

両方を同時に発症したり、交互に再発を繰り返す可能性もゼロではありません

流石にそんな状態にはなりたくないので

抵抗力や免疫力を落とさない様に両者の予防に力を入れるのが最善ですね。

余談ですが、うがい薬として有名なイソジンは

口唇ヘルペスと口角炎、どちらにも一定の効果を発揮してくれます。

ヘルペスが早く治る?イソジン・ヨードチンキの殺菌・消毒力
口唇・性器ヘルペスの治療にはイソジンやヨードチンキが有効です。特にイソジン主成分のポビドンヨードは 抗ウイルス薬よりもキズが早く治る場合もあり、低刺激かつ安全にヘルペスウイルスを殺菌・消毒できます。

うがい薬を肌に使うの?と思うでしょうが

イソジンの主成分であるポビドンヨードにはウイルスや真菌類を殺菌・消毒できる効果があり

最近では外傷に使うきず薬として、液体タイプや軟膏タイプの製品が販売されています。

口唇ヘルペスも口角炎も再発を繰り返す特徴があるので

後々の事を考えると、自分がどちらの症状なのかは知っておいたほうが良いのですが

自身の症状がどちらかわからない場合やセルフチェックを誤った場合でも

治療の手助けになってくれます。

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